ススキのほうき
- オクタント建築都市研究所
- 2020年6月15日
- 読了時間: 2分
更新日:2020年12月17日
昨年春につくった、ススキのほうき。

いつものように実家へあそびに行き、母と息子といっしょに近所を散歩したときのこと。
ふわふわとした種もほどんど飛んでしまい立ち枯れたススキを見て、「あ、これほうきによさそう」と思い、ポキポキと20本ほど採りました。
家に持ち帰り数日も経たないうちに、息子がお昼寝をした隙にほうきが完成。こういう思い付きで何かをつくりたくなったときの、わたしの行動は素早いと我ながらおもいます。
つくり方も、手を動かしながら思うままに。あれこれ調べてつくるよりも、感覚的につくり出していくほうが面白いものができる気がします。
まずは茎まわりの葉の部分をパリパリと剥がし、ツルッとしたストロー状の茎が見える状態に。
枝分かれした穂の付け根あたりを麻紐でぐるぐるとしっかりまとめます。家の中で麻紐を探したら、たまたま黒いものしかなかったのでそれで。(こういう偶然の組み合わせも案外しっくりきたりするので、「あるモノでつくる」のが好きです。)
次に、ほうきになる部分を平たく均して、麻紐を端から数本ずつ上へ下へとジグザグと通していきました。織物のようなイメージで。でもかなり適当に織ったのであとで見たら笑ってしまうくらいデタラメです。
そして最後に、柄をどのくらいの長さにしようかな…と考えながらちょうどよさそうなあたりでまた麻紐をぐるぐると巻きました。余った部分はハサミでバシッと揃えて完成!


とても軽く、でもぶかぶかしないようにギュッと束ねたので柄はしっかりとしていて、扱いやすそう。期待以上の出来です。
完成から1年と少し経ちましたが常に目に見えるところに置いていて、掃除機で吸いきれない敷居に溜まった埃をかきだしたり、階段の隅の掃除をしたり。

広い面を掃くには頼りなさすぎて、かゆいところに手が届く…というよりもかゆいところにしか届かないとも言えるこのほうき。
もう一回つくったら、きっともっとうまく出来るけど。このいきあたりばったりな一本が愛おしくて、使うよりも眺める方が多いほど愛着あるほうきになりました。
ススキに限らず、ワサワサとしたしなやかな植物ならいろんなほうきができそうです。そんなことを考えながらキョロキョロ散歩するのもたのしいです。
written by キムラミキ
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